「国際細胞検査士」(International Cytotechnologist)は、主に細胞診検査(シトロジー)に従事する専門職のことを指します。細胞診検査とは、体のさまざまな部位から採取された細胞を顕微鏡で観察し、がん細胞や異常細胞の有無を判断する検査です。細胞診は、がんの早期発見に非常に重要な役割を果たしています。
国際細胞検査士とは
• 役割:患者から採取した細胞標本の観察・解析を行い、異常やがん細胞の有無を検出する専門家。
• 資格:国際的に認められた細胞診の資格や認証を持つことが多く、検査技術と診断能力を高いレベルで保持していることが求められる。
• 所属機関:国際細胞学会(International Academy of Cytology, IAC)や各国の細胞学会によって認定されることが多い。
日本での状況
日本では「細胞検査士」という国家資格(公益財団法人日本細胞検査士会が認定)がありますが、「国際細胞検査士」はこれよりも国際的なレベルで認定される資格や称号を指すことがあります。
関連する資格や団体
• International Academy of Cytology (IAC):国際細胞学会。認定プログラムや資格認定を行っている。
• 日本細胞検査士会:日本における細胞検査士の認定と教育を担当。
IAC認定細胞検査士(CT(IAC))試験の詳細な情報
国際細胞学会(IAC)の公式ウェブサイトには、IAC認定細胞検査士(CT(IAC))試験の詳細な情報が記載されています。この試験は、細胞検査士としての専門知識と技術を評価するもので、特に以下の内容が含まれています:
試験の構成
IAC認定細胞検査士試験は、以下の3つのセクションで構成されています:
1. ガラススライド試験(30枚)
o 各スライドに対して、2段階の選択肢(レベルAおよびレベルB)から正しい診断を選択します。
o 各スライドの観察時間は3分で、全体で90分の試験時間が設けられています。
2. 視覚画像試験(35枚)
o 各画像に対して、適切な診断を選択する形式です。
o このセクションでは、画像診断能力が評価されます。cytology-iac.org
3. 筆記試験(70問)
o 細胞診に関する多岐にわたる知識を問う選択式の問題が出題されます。
試験はすべて選択式で、デジタル形式で実施されます。受験者は自分のノートパソコンを持参し、オンラインで解答します。
推奨される参考文献
試験対策として、以下の文献が推奨されています:
• 『The Bethesda System for Reporting Cervical Cytology』
• 『Cytology Diagnostic Principles and Clinical Correlates』by Cibas
• 『Comprehensive Cytopathology』by Bibbo and Wilbur
• 『Diagnostic Pathology: Cytopathology』by Mody, Thrall, Krishnamurthy
• 『The International System for Serous Fluid Cytopathology』cytology-iac.org+1cytology-iac.org+1cytology-iac.org+1cytology-iac.org+1
これらの文献は、細胞診の基本から応用まで幅広い知識を網羅しており、試験準備に役立ちます。
受験資格と申請方法
受験には以下の条件が必要です:
• 細胞検査士としての実務経験が3年以上であること。
• IACの会員であること。
• 推薦状が2通必要です:
. 現在の職場の病理医または上司からの推薦。
. 以前の教育担当者や地域の病理医からの推薦。
申請はオンラインで行い、必要書類と写真をアップロードします。
デジタル形式での試験実施
試験はデジタル形式で実施されます。受験者は自分のノートパソコンを持参し、オンラインで受験します。試験前にハードウェアの動作確認を行うことが推奨されています。模擬試験を通じて、パソコンの動作確認ができます。 jscc.or.jp
受験資格と出願方法
受験には以下の条件が必要です:
1. 日本臨床細胞学会認定の細胞検査士資格を保持し、細胞検査士として勤務していること。
2. 細胞検査士試験合格後、受験直前まで3年間の継続した細胞診業務の経験があること。
o ただし、日本臨床細胞学会が認定した細胞診技術者養成機関の卒業生および4年制大学の細胞検査士養成課程修了者については、卒業後受験直前まで3年間の継続した細胞診業務の経験が必要です。 jscc.or.jp
出願には、推薦状(2通)、証明写真、受験料の振込受領証などが必要です。詳細な手続き方法は、日本臨床細胞学会の公式ウェブサイトで確認できます。 jscc.or.jp
注意点
• 試験は日本語で実施されます。
• 受験者は自分のノートパソコンを持参し、オンラインで受験します。
• 試験前にハードウェアの動作確認を行うことが推奨されています。
• 出願締切を過ぎると受験できない可能性があるため、早めの手続きをお勧めします。
試験の詳細や出願方法については、日本臨床細胞学会の公式ウェブサイトをご参照ください。 jscc.or.jp
おすすめの教材
• The Bethesda System for Reporting Cervical Cytology
• The Bethesda System for Reporting on Thyroid Cytopathology
• Cytology Diagnostic Principles and Clinical Correlates; Cibas
• Comprehensive Cytopathology; Bibbo and Wilbur
• Diagnostic Pathology Cytopathology;
• Mody Thrall Krishnamurthy
• Paris 2.0
• The International System for Serous Fluid Cytopathology
WHO Textbooks:
• Lung
• Pancreaticobiliary
• Breast
• Lymph node
• Soft tissue
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