J-LAC10コード(ジェイラックテンコード)とは
J-LAC10コード(ジェイラックテンコード)とは近年の医療情報の普及に伴い施設間での情報・診療情報の共有化、コンピューター使用を前提として作られた日本臨床検査医学会が制定した臨床検査コードの事をさします
JLAC10コードは17桁のコードで表示されます
分析物(5桁)-識別(4桁)-測定法(3桁)-結果識別(2桁)
分析物コード:検査対象物をコード化したものです大分類、中分類があります
大分類;
(1)一般検査 、(2)血液学的検査 、(3)生化学的検査
、(4) 内分泌学的検査
(5) 免疫学的検査、(6) 微生物学的検査、(7) 病理学的検査、
(8) その他検体検査 (9) 生理機能検査
中分類;
(1) 一般検査
A.尿一般検査(基本的、ペーパーテストのみ)
B.糞便検査(便ヘモグロビン、便キモトリプシン、便脂肪染色を含む)
C.髄液検査(基本的検査のみ)
Z.その他(穿刺液、精液、喀痰、胃液などの基本的検査、関節液のピロリン酸結晶定性)
(2)血液学的検査
A.血液一般・形態検査(血中原虫検査、鼻汁好酸球を含む/LE 細胞現象を除く)
B.凝固・線溶関連検査(各種分子マーカー、PIVKA-Ⅱ[LA 法]を含む)
C.血球化学検査(ヘモグロビン分画、HbF、TdT を含む/赤血球酵素を除く)
Z.その他(比重、赤血球抵抗、粘度、CPC、血沈を含む)
(3)生化学的検査
A. 蛋白・膠質反応(微量血漿蛋白、免疫関連蛋白等を除く)
B. 酵素および関連物質(各種アイソザイムおよびそのアノマリー検査、エラスターゼ
トリプシン、PSTI、PLA2、ペプシノーゲン、プロリルヒドロキシラーゼ、ACE含む
C. 低分子窒素化合物(アミノ酸、グアニジノ化合物、ポリアミンを含む)
D. 糖質および関連物質(フルクトサミン、グリコヘモグロビン、シアル酸、ムコ蛋白、
ヒアルロン酸、酸性ムコ多糖体、イノシトール、ミオイノシトールを含む)
E. 有機酸(ケトン体、乳酸、ピルビン酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸)
F. 脂質および関連物質(胆汁酸、アポリポ蛋白、脂質代謝関連酵素を含む)
G.ビタミンおよび関連物質(カルニチン、VB12 不飽和結合能を含む)
H.電解質・血液ガス(浸透圧を含む)
I.生体微量金属(鉛、水銀、カドミウム、マンガン、クローム、リチウムを除く)
J.生体色素関連物質(ビリルビン、ポルフィリンおよび関連物質、ポルフィリン代謝関連酵素を含む)
K.毒物・産業医学的代謝物質(鉛、水銀、カドミウム、マンガン、クローム、ニッケル、
アルミニウム、メタノール、シアンを含む)
識別コード:分析物コードを内容によって細分化する仏用がある場合分類し
コード化したもの(負荷試験識別、訂正・定量識別、ウィルス識別など)
材料コード:生体成分分析や細胞診生理機能検査等に用いられる材料をコード化したもの
(尿、全血、血清など)
測定法コード:蛍光抗体法、酵素抗体法などの測定法を分類しコード化したもの
結果識別コード 定量値・判定など結果をコード化したもの
JLAC10コードの更新情報の確認方法
新規の検査項目に対しては年4~6開口維新され、日本検査医学会HP(https://www.jslm.org/committees/code/index.html)で公開されるためサイトよりインストールして使用できます
この5つの構成から検査依頼から結果報告までのすべてが可能となります
JLAC10コードの使用例を示しますが、風疹ウィルス定量を例にとった場合下記の様に示されます
F395(風疹ウィルス)-1430(ウィルス抗体)-023(血清)-111(瀬血球凝集抑制試験:HI法)-05(希釈倍率)
JLAC10コードの問題点
JLAC10コードの問題点は新しい検査項目が追加になるとマスタ変更を変更する必要があるり、二重コードの存在や、測定法コードの不備、採番が問題となっています。このため2015年より日本臨床検査医学会よりJLAC11が提示されている
JLAC11もある
JLAC11の構成はJLAC10と同様に17桁とし新たにJLAC検査名称が設定されている。
基本構成はJLAC検査名称(測定物+識別+材料)の12桁+測定法(3桁)+結果単位(2桁)とし測定法コードはJLAC検査名称に対応したコードである。これによりJLAC10の問題である重複コードや裁判困難の問題が解決された
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