「ジョークグッズのお土産ではなく、法的に認められた本物の貴族になりたい」と考えたことはありませんか?
日本やアメリカのように貴族制度を禁止している国では不可能ですが、現在も貴族制度が現役で残っている君主国を対象にすれば、一般人が本物の貴族(爵位)や特別なステータスを手に入れるルートは実在します。
今回は、現代において一般人が合法的に本物の爵位やステータスを手に入れるための「具体的な購入方法」や「英王室の叙勲条件」について、専門機関の名前や費用を交えて徹底解説します!
1. 【王道】スコットランドの「本物の男爵位」を金で買う方法
前回の記事で紹介した「お土産用のミニ土地(数千円)」とは異なり、こちらはスコットランドの法制度と最高裁判所が公式に認めている「本物の貴族爵位の売買」です。
スコットランドには歴史的に土地と結びついていた「封建的男爵(Feudal Barony)」という身分があり、2004年の法律改正以降は土地から完全に切り離され、独立した「無形財産」としてM&Aや美術品のように合法的に売買されています。
① 主要な公認仲介業者(ブローカー)
- Barony Titles(バロニー・タイトルズ)
最も知名度が高く、格式ある本物のスコットランド男爵位の仲介を専門に行っている最大手サイトです。現在は優良な爵位の売り手を見つけるのが難しくなっているため、希望条件を伝えて個別にマッチングしてもらう「ビスポーク(特注)サービス」が主流になっています。
価格目安:最低でも11万5,000ポンド(約2,200万円以上)、諸経費や手数料、税金を含めると最低13万5,000ポンド(約2,600万円)以上の予算が必要です。歴史ある名家の爵位は、過去に100万ポンド(約2億円)で取引された記録もあります。 - Nobility.co.uk(ノビリティ・ドット・シーオー・ユーケー)
スコットランドだけでなく、イギリスの荘園領主(Lord of the Manor)の権利や、ヨーロッパの歴史的な古い爵位の売買物件・競売(オークション)情報を掲載している老舗サイトです。古い羊皮紙の譲渡契約書(Deed)などがセットで販売されるケースが多いです。
② 法的手続きを行う実務的な法律事務所(ソリシター)
本物の爵位取引は、お土産グッズのように「カートに入れて購入」はできません。必ずスコットランドの弁護士を通す必要があります。
- Lindsays(リンジーズ法律事務所)
スコットランドで封建的爵位の売買や、独自の家紋・紋章法(Heraldic Law)の分野で最も有名な、トップクラスの歴史を持つ法律事務所です。爵位の真贋(本物かどうか)の歴史調査から、購入後の国営機関「ロード・ライアン裁判所」への公式な移転登記手続きまでをすべて一任できます。購入後は自分だけの公式な「紋章(家紋)」をデザインして登録する権利が与えられます。
2. 【国家へ投資】「投資市民権(CBI)」で国家公認のステータスを買う
現在、ヨーロッパの主要国でお金を出して「伯爵」などの爵位を直接買える独立国はありません。しかし、「国家に数千万円〜数億円の投資・寄付をすることで、合法的にその国の市民権(パスポート)や特別な公的地位を買い取る」という制度(投資市民権:Citizenship by Investment)は世界中に存在します。これらは、国際的に「本物の公的ステータスをお金で買う」最も実務的な方法です。
- マルタ共和国(ヨーロッパ・EU加盟国)
費用:約1億円〜1億5,000万円(国家への寄付+不動産購入など)
得られるステータス:EU(欧州連合)の正式な市民権とパスポート。マルタは歴史的に「マルタ騎士団」などで知られる非常に格調高い国であり、この市民権を得ることは世界の富裕層の間で最高峰の「ステータスシンボル(実質的な現代の貴族化)」とされています。 - カリブ海の島国(セントクリストファー・ネイビスなど)
費用:約3,000万円〜6,000万円の政府への寄付
得られるステータス:これらの国は「英連邦(コモンウェルス)」に属しているため、市民権を買うことで「英国王を国家元首とする国の一員」になることができます。
3. 【寄付で解決】「国際的な騎士団」の騎士(ナイト)の地位を買う
歴史あるキリスト教系の騎士団や、正統な王位請求者(旧王家)が運営する団体に対し、多額の慈善寄付(数百万〜数千万円)を行うことで、本物の「騎士(ナイト)」の爵位や勲章を授与されるルートです。
聖ヨハネ騎士団(マルタ騎士団など)や旧王家の騎士団:ローマ・カトリック教会や旧ヨーロッパ王家が公認する慈善団体に多額の寄付を行い、長年貢献することで、「ナイト(Knight)」や「ダーム(Dame)」の階級が授与されます。ただし、単なる金銭トレードではなく、事前の厳格な身元調査や推薦が必要です。
4. 【実績で勝負】イギリス勲章・爵位のランク(GBE、KBE、CBE、OBE、MBE)の違い
お金ではなく、「国家への功績」によって英王室(国王)から授与される最高峰の名誉です。大英帝国勲章(Order of the British Empire)には明確な5つの格付けがあり、上位2つのランクに選ばれることで、初めて公式な「ナイト(騎士)」の身分を得られます。
【最高位:ナイト(騎士爵)の身分が得られる】
1. GBE(大英帝国大十字騎士)
2. KBE(大英帝国騎士司令官)★外国人が狙う最高峰
【中位:名前の前に「サー」は付かないが、国家レベルの栄誉】
3. CBE(大英帝国司令官)
4. OBE(大英帝国将校)
5. MBE(大英帝国団員)
各ランクの詳細と著名な受勲者
- GBE (1位):大英帝国勲章の最高位です。主に一国の首相経験者、軍のトップ、または王室の最重要人物などにのみ授与されるため、民間人が一般ルートで到達するのはほぼ不可能です。
- KBE (2位) ★本物のナイト:このランク以上を受勲したイギリス国籍保持者は、公式に名前の前に「Sir(サー)」や「Dame(デイム)」を付けて呼ばれる特権を得ます。イギリス国籍がない外国人の場合は「名誉ナイト爵」となり、サーは付きませんが、氏名の後ろに「名前 + KBE」と記載する国際的な特権が与えられます(例:豊田章男 氏、盛田昭夫 氏、松浦晃一郎 氏など)。
- CBE (3位):国家レベルで突出した貢献をした人物(天才物理学者のスティーヴン・ホーキング氏など)。
- OBE (4位):専門分野で世界的な実績を残した人物(ハリー・ポッター作者のJ.K.ローリング氏など)。
- MBE (5位):地域貢献や若き天才(アデル氏、エド・シーラン氏など)。
まとめ:現代の「金で買える本物のステータス」一覧
現代において、本物の貴族や騎士としてのステータスを得るための選択肢をまとめました。
| 手法 | 必要な費用 | 得られる本物のステータス |
|---|---|---|
| スコットランド男爵位の買取 | 約2,600万円〜数億円 | 法的に国営機関に登録される「本物の男爵位」と「独自の紋章」 |
| マルタ共和国の投資市民権 | 約1億〜1億5,000万円 | ヨーロッパ(EU)の正式な市民権・パスポート |
| カリブ海(英連邦)の市民権 | 約3,000万〜6,000万円 | 英国王を元首とする英連邦国籍 |
| 伝統的な騎士団への高額寄付 | 数百万〜数千万円(要審査) | 国際的に認められた「ナイト」の勲章・地位 |
一般人が最も「手っ取り早く、かつ法的に本物の称号」を手に入れたい場合、スコットランドの「Barony Titles」等の専門オフィスを通じて、実物の資産として男爵位を買い取るのが最も確実な王道となります。
手軽にお土産用の領主気分を味わいたい場合は、前回の記事でご紹介した数千円から買えるお土産用土地サービスを利用するのがコストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。

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