臨床検査を学べることが出来る大学院と若いうちに進学すべき理由

2019年7月29日月曜日

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先日、大学院に進学する場合若いうちにしておいたほうが良いという私の考えに対しての質問がありましたので、今回書き綴ってみました

臨床検査技師が大学院に進学するメリット

今更ですが、大学院に進学する意味ですが、興味のある内容に対して自ら研究ができ研究と比較できることです。研究のための論文を読み込むことで理論的な思考を身に着けることができ、様々な分野の最先端で活躍している人とも出会え、人脈を広げる良い機会にもなります。資格の一つとして修士や博士の称号を取得だけを目指すなら行かないほうが良いでしょう。

臨床検査技師が大学院へ行った場合の就職先と給料事情


大学院で様々な研究を行うことにより、就職先は医療機関だけではなく企業の研究開発などの技術者や、教育者としての道を進むことが可能です。大企業では学歴を重視している場合が多いため、修士や博士の称号があることや、大学院で研究をしてきた成果などが面接では有利になります。国家試験を受かっても就職先も病院か検査センターか公務員しかありませんが、メーカーの学術に転職、技師学校の先生になる、大学病院の技師長になることを視野に入れている場合は大学院を出ていた方が良いです。大学院を出た方が可能性や見識は広がると思います。

臨床検査技師の給与事情

臨床検査技師の給料事情ですが務めている病院の初任給こんな感じでした
・短大・専門学校卒 : 168,200円
・大学卒        : 174,200円
・大学院卒      : 185,400円
初任給や基本給ですが、一般的には大卒よりも院卒の方が高い傾向です。
一度仕事を辞めないといけないと思っている方もおられると思いますが、社会人でも大学院へ通えるように優遇されるよう様々な制度を取り入れている大学があります。
標準就業年限が延長できる制度:修士課程は2年で履修だが、この制度を導入している大学院に社会人が通う場合、3~4年での履修が認める)、夜間開講制、通常の夜間開講講義に参加できない学生は、土曜日や夏季休暇を利用し集中して講義を受けることができる制度を取っている大学院もあります。このため社会人として働いている臨床検査技師が働きながらでも学べる環境に配慮した大学を選択することで、働きながら大学院へ通うことが可能です。

臨床検査関連の大学院がある学部

学校名
修士
博士
京都大学医学部医学研究科
人間健康科学科検査技術科学専攻
大阪大学医学部医学研究科
大学院医学系研究科保健学専攻
神戸大学大学院保健学研究科
筑波大学大学院
人間総合科学研究科 医学系専攻
九州大学
大学院 医学系学府保健学専攻
名古屋大学大学院
医学系研究科・医学部保健学科
東北大学
大学院医学系研究科・医学部保健学専攻
東京医科歯科大学
大学院保健衛生学研究科
北海道大学
大学院保健科学研究院
金沢大学
大学院医薬保健学総合研究科保健学専攻
岡山大学大学院保健学研究科
信州大学大学院医学系研究科保健学専攻
埼玉県立大学保健医療福祉学研究科
新潟大学大学院保健学研究科
熊本大学医学部保健学教育部
山口大学
大学院医学系研究科保健学専攻
鳥取大学
大学院医学系研究科保健学専攻
群馬大学
大学院保健学研究科 医学部保健学科
帝京大学大学院保健学研究科
弘前大学医学部大学院保健学研究科
徳島大学 医学部保健学科
大学院保健科学教育部
杏林大学大学院 保健学研究科
保健学専攻 臨床検査・生命科学分野
琉球大学医学部大学院保健学研究科
北里大学大学院
藤田保健衛生大学
大学院保健学研究科 医療科学専攻
麻布大学大学院環境保健学研究科
広島国際大学
大学院 医療・福祉科学研究科
×
国際医療福祉大学大学院
保健医療学専攻 臨床検査学分野
岐阜医療科学大学大学院保健医療学研究科
×
群馬パース大学 大学院
保健科学研究科 保健科学専攻
熊本保健科学大学院 臨床検査領域
×
文京学院大学大学院
保健医療科学研究科 保健医療科学専攻
×
倉敷芸術科学大学
埼玉医科大学
医学研究科博士課程・医学研究科修士課程
森ノ宮医療大学 大学院 保健医療学研究科
純真学園大学大学院 保健医療学研究科
臨床検査学分野
×
桐蔭横浜大学医用工学部生命医工学科
千葉科学大学大学院 危機管理学研究科 
医療マネジメントコース

臨床検査技師が大学院進学するデメリット

いいことばかりも書きますがそれなりのデメリットもあります。職場の上司が良く口にしているのですが、病院に臨床検査技師として就職した場合業務を経験しながら、スキルアップをしてキャリアを形成していきます。現場で一般的に言われていることなのですが大学院に進んだことで、キャリア形成が遅れをとります。つまり、同じ年齢でも大学や専門学校を卒業した人に比べて、実務経験に差が出てしまうことになります。院卒は大卒に比べ給与が高いにも関わらず、大学院で学んだ高度な知識が実務に直結しないこともあり、病院側は院卒を敬遠する場合もあるようです。
これは普段僕の上司が口にしていることなのですが、こう言うことを思っている(僕が務める系列の先輩)技師に多いのですが実際は違っていると思います。資格取得をして発表としても頭打ちになります。認定資格は仕事を辞めたら無くなりますが、大学院で学んだ論理的思考や学位が消滅することはまずありません。

僕が若いうちに進学を進める理由

働く前に大学院に行くのを勧める理由は3点あり金銭的な観点、職場の観点、年齢的な観点が該当します

1. 金銭的な観点


働きだした場合は自分で稼いで何でもやりましょう。いつまでも親に頼ってはいけません。
就職か進学か悩んでいた時期がありました。就職がなかったら進学しようと思っておりましたが、運悪く?良く?今の会社に就職しました。
主任(係長)クラスの年齢に差し掛かったころ会計学を学びたくなり大学院に行こうとしたのですが、また結婚して家庭を持っていることで家族の理解が得られず断念しました。子供の教育費用のほうが重要ですもんね・・・。臨床検査技師の給料は安い割に学会とかの支払いが多いため、進学に必要な学費は貯まりません。もし、引き続きご両親が学費をサポートしてくれるならその好意には甘えた方が良いと思います。

2. 時間的な観点


病院勤務の場合、細胞診やら超音波等なんらかの資格を取得します。資格維持のための勉強会、技師会、学会参加や移動で土日はつぶれます。これに加えて職場の行事や、家庭の用事もありますが、当直があります。これが曲者で収入を支えるうえでは重要なのですが、結構体力を奪われます。このためかなり結構時間的制約が出てきます。働きながら大学院に行っていた同僚がおりましたが、不在となる日も多くその事をよく思わない方も少なからず存在しており、職場の理解が得られない事があります。その辺の理解に乏しい技師長が多いのも現状です。あと仮に働きながら大学院に行く場合、就職したい・するであろう施設からの距離も考慮してください。距離が遠いと時間も体力も消費することが意外な盲点だったりします。

3. 年齢的な観点

学力の程度は関係なく若いうちの方がとにかく物覚えは良いです。お金を貯めてから等、歳を重ねてからの進学となると病院勤務の場合当番とかありますので体力的にもきつくなります。あと歳を重ねるにつれて、職場やら技師会活動とか、家庭とかしがらみだらけで多忙になりますので、独身のうち、若いうちに進学した方が良いです。
スタフの教育のためと言って進学した人もいますが、一切職場には還元されておりませんでした。
自分のためだけでなくサポートした職場に対して何らかの還元がないと同僚からの評価も下がりますし、今後進学をする方が進学しにくい状況が出来上がってしまします。働きながら進学する場合はそこの点も考えておいてください。
進学するか否かの選択肢はあったのに就職を選び、働きながら大学院に行って勉強しようとしておりましたが、家庭の事情や多忙につき進学しにくい状況に陥っていしまった人間の一意見です。進学した方の感想が欲しい場合は職場や学校の先輩に直接聞いてみてください。個人的な見解です、進学を検討している方の一つの意見として参考になればと思います

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