臨床検査技師がフリーランスとして働く方法
最近職場で募集をかけても中々人が集まらない状態になり、ブランチラボにするか?フリーランスを雇うか?等と議論することになり、
フリーランスの超音波検査士の方と話をする機会がありました。最近は臨床検査技師がフリーランスとして活躍する方も増えつつありますし、フリーランスで稼ぎたいと思われる方もいると思います。臨床検査技師がフリーランスとして働く際のポイントを調べてみましたので記事にしてみました。
臨床検査技師の勤務形態
臨床検査技師としての仕事を選ぶ場合、大学や専門学校を卒業して病院や企業、保健所などで働くことが殆どだと思います。一般的には正職員として病院、国や県などの公共機関や団体に雇用される場合は運営団体によって採用されます。また既婚者の方は扶養の範囲内で働く場合は非常勤職員、嘱託職員、パートなどの雇用形態を選ばれる方もおります。
また近年ではフリーランスの臨床検査技師で働かれる方も増えてきております。
フリーランスとは
フリーランスの医療職業としてはテレビドラマであったドクターXの大門美知子によって有名になったのではないでしょうか?
そもそもフリーランスとは何ぞや?とお思いになられるかもしれません
Wikipediaからの引用になりますが
“フリーランス(英: Freelance)は、特定の企業や団体、組織に専従しておらず、自らの技能を提供することにより社会的に独立した個人事業主である。日本では法令上の用語ではないが、自由業または自由職業[1]とも呼ばれる。この形態により請け負った業務を遂行する人をフリーランサーまたはフリーエージェントとも呼ぶ。”らしいです
またブランチラボで派遣される人は会社によって雇用されているわけですので、フリーランスではなく従業員と区別されます。フリーランスでもなんでもありませんので悪しからず。
フリーランスで働くことのメリット
フリーランスのメリットを下記に述べます
・収入アップを期待できる
・働く場所が自由
・時間を効率的に使うができる
・仕事を選ぶことができる
・ストレスが軽減される
医療従事者の中で超音波検査士が一番ストレスの少ない職業という報告があります。また検査技師としてフリーランスで働く場合の試算もしましたが、臨床検査技師の資格の中で超音波検査士がフリーランス働く場合に最も適しています
フリーランス臨床検査技師と雇われの臨床検査技師の違い
フリーランスの臨床検査技師は固定給がありませんので自分営業と開拓をする必要があります。つまり自分で稼ぎますし残業代や交通費などの手当も当然ありませんが、やった分がすべて自分に反映されます。一方で雇われの場合は必ず職場にピンハネされた固定給料が支払われるため、収入は安定しますし、当直がありますし、職場行事への参加が必要です。
臨床検査技師としてフリーランスで働く方法
臨床検査技師としてフリーランスとして働く方法は
1)フリーランスの方と組合ないし会社を設立して活動する
2)個人単位で病院やクリニックと契約を取る
が臨床検査技師がフリーランスで独立した事例です
1)フリーランスの方と組合ないし会社を設立して活動する方法
ネットで検索したところ大分県の企業組合Discoveryなる会社がありました臨床検査技師が独立し超音波検査士仲間と一緒に起業それぞれの組合員が協力して各医療機関に訪問する形式をとっているようです。ドラマのドクターXもこの形式でした。
2)個人単位で病院やクリニックと契約を取る
クリニックと個人契約して、超音波検査士として働く形式です。
3)検査センターと契約する
検査センターと契約して、フリーランスとして活躍します。生理検査の場合は検診で、細胞検査士資格があれば、細胞診標本の鏡検を行います
フリーランスの超音波検査士の検査一件当たりの単価
エコー検査1件あたり数千円程度の報酬で契約しているようです。また依頼があった日に検査がなくても27000円程度の人件費が発生しているようです。
仮に心エコーの保険点数が8800円/件ですので、契約単価を4分の1とし、年収1000万円目指した場合年間におおよそ4546件検査せねばなりません
年間200日働いた場合、1日に23件の心エコーを行う計算になります。
著者は生理検査未経験で良くは分かりませんですが、この件数をこなせるのしょうかね?
また別のケースとして細胞検査士で年収1000万円を目指すとします
仮に1件500円の契約として年収1000万円目指した場合、年間におおよそ20000件年間見ないといけません
年間200日働いた場合、1日に100件の細胞診標本を見る計算になります。
こんな件数の標本を見たくもないし所見の記入もしたくないです。
エコーは件数的にもまだ何とかなりそうですが、細胞診のフリーランスは尿のLBC標本なら余裕ですが、喀痰や婦人科標本だったらまず無理ですね。そのうちAIとかで自動化され、長期的な視点では臨床検査技師がフリーランスで働く場合、細胞検査士よりかは超音波検査などの生理検査で働くほうが広く安定して活躍できそうです。
フリーランスで働くことのデメリットもお忘れなく
また個人的に気になったのでフリーランスは時間や人間関係を気にせず仕事はできますが、
フリーランスで働く場合のデメリットも忘れてはいけません
※フリーランスのデメリット
・仕事や収入が安定しない
・健康保険や年金の問題
・社会的信用
・確定申告の手間
・スキルが伸びない
実際に個人的に気になるのは体が資本ですので、万が一体調を崩した場合の収入や保護を考えると雇用されるほうがある気がします。
またフリーランスの超音波検査士として年収1000万円を超える場合にこなす数がありますので、ある程度の実力は必要です。また超音波検査士資格は指導医のサインも必要です。
実際にフリーランスで活躍されている方のHPやブログを見てもどこそこの病院で何年間かは勤務した実績があります。学校を卒業してすぐにフリーランスとしては働けませんし、料理の世界の様に何処かで修行して、臨床医や他の技師さんとのコネクションを作る必要性あります。
さいごに
臨床検査技師がフリーランスで働く方法をまとめてみました。関東などの都心部では、年々増加しているようです。会社に縛られず生きていくため、臨床検査技師として年収1000万円を超せるようにするため、フリーランスでの独立が何時でもできる様に日々切磋琢磨して行けば良いのではないでしょうか?まずは今いる職場で技術を向上させることが重要です。
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