2020年度第53回細胞検査士資格認定試験回答一覧
総論 |
技術 |
体腔液・尿・その他 |
呼吸器 |
消化器 |
婦人科 |
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No 1 |
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No 2 |
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No 3 |
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3 |
3 |
No 4 |
4 |
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4 |
2 |
5 |
5 |
No 5 |
3 |
2 |
3 |
1 |
3 |
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No 6 |
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5 |
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No 7 |
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1 |
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1 |
3 |
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No 8 |
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1 |
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1 |
No 9 |
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2 |
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5 |
5 |
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No 10 |
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2 |
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1 |
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No 11 |
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No 12 |
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No 13 |
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No 14 |
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No 15 |
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No 16 |
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No 17 |
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2 |
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No 18 |
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5 |
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No 19 |
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4 |
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No 20 |
3 |
3 |
1 |
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4 |
その1 総論解説
No.1 : : 解答 4
中間径フィラメントは下記のものが存在する
・ケラチン(上皮)
・ビメンチン(結合織)
・デスミン(筋)
・GFAP(グリア)
・ネスチン(神経)
No.2 : : 解答
中胚葉由来組織は骨、軟骨、心臓、性腺、腎臓、尿管などがある。
No.3 : : 解答 1
No.4 : : 解答 4
No.5 : : 解答 3
・進行性病変とは・・・肥大、過形成、再生、化生、創傷治癒
・退行性病変とは・・・壊死、萎縮、アポトーシス、変性が該当する
No.6 : : 解答 4
・カポジ肉腫:HHV8
・メルケル細胞癌:メルケル細胞ポリオーマウィルス
No.7 : : 解答 3
No.8 : : 解答 3
・Rb:網膜芽腫
・WT1;白血病、肺癌、大腸癌
No.9 : : 解答 1
末端肥大症は下垂体腺腫由来が殆どです。副腎皮質腺腫じゃらコルチゾールが過剰に分泌され高血圧、糖尿病、骨粗しょう症を起こすことがあります
No.10 : : 解答 3
・骨髄腫:CD138
・GCDFP15はアポクリン上皮由来のマーカーです
No.11 : : 解答 5
No.12 : : 解答 5
核溝は甲状腺乳頭がん、顆粒幕細胞腫、SPNで認められます
No.13 : : 解答 3
胃癌は幽門部、胃体部に多いです。大腸癌の好発頻度は、直腸癌(40%)、S状結腸癌(30%)です。
上行結腸癌(12%)、横行結腸癌(8%)、下行結腸ン(5%)」、盲腸癌(5%)の順となる。また乳癌の好発部位とその頻度はA(19%)、(6%)、C(53%)D(14%)、E(4%)となっています。
No.14 : : 解答 5
No.15 : : 解答 4
2019年の順位は台帳>肺>膵臓>胃>乳腺でした。余談になりますが2016年は乳腺>大腸>胃>肺の順位でした
No.16 : : 解答 4
CK5/6:重層扁平上皮、移行上皮細胞に発現します。NapsinAは肺腺癌と甲状腺癌の鑑別に有用です。
No.17 : : 解答 2
細胞内でタンパク合成が行われるのがリボソームで、ミトコンドリアは細胞のエネルギー源であるATPを合成します。
No.18 : : 解答 5
No.19 : : 解答 4
癌の20%に腫瘍随伴症候群が認められます。肺癌、腎癌、肝癌等で見られます。腫瘍随伴症候群により血液中に放出される物質が原因となって様々な症状を引き起こします。また3の胸腺腫は重症筋無力症を引き起こします
No.20 : : 解答 3
Lewry bodyはレビー小体とも言いパーキンソン病で見られます。
その2 技術解説
No.1 : : 解答 3
開口絞りを絞るとコントラストは向上しますが分解能力は低下します。また光学顕微鏡に適した色温度は5500Kがベストです。
No.2 : : 解答 3
No.3 : : 解答 1
No.4 : : 解答 2
No.5 : : 解答 2
No.6 : : 解答 5
No.7 : : 解答 1
No.8 : : 解答 1
呼吸器細胞診標本作製マニュアル(http://www.intercyto.com/lecture/manual/resp_manual.pdf)に記載されています。
試験前に一度確認しておいてください
No.9 : : 解答 2
No.10 : : 解答 1
ギムザ染色液はメチレンブルー、エオジン、アズールBの混合物です。
No.11 : : 解答 3
No.12 : : 解答 4
No.13 : : 解答 5
No.14 : : 解答 1
エオジンは酸性色素で色素自体は負に荷電しており正に荷電している胞体や結合織と結合する。
No.15 : : 解答 1
No.16 : : 解答 1
No.17 : : 解答 1
No.18 : : 解答 3
No.19 : : 解答 5
健康診断は半年に一回定期的に有機溶剤健康診断を受診せねばならない
No.20 : : 解答 3
その3 体腔液・尿・その他解説
No.1 : : 解答 1
No.2 : : 解答 2
No.3 : : 解答 5
No.4 : : 解答 4
No.5 : : 解答 3
No.6 : : 解答 2
No.7 : : 解答 2
No.8 : : 解答 3
No.9 : : 解答 2
前立腺癌は辺縁域に多く前立腺肥大は移行領域に多い
No.10 : : 解答 2
No.11 : : 解答 2
Pringnerリンパ節炎はトキソプラズマが原因です。
メトトレキサート関連リンパ増殖性疾(MTX-LPD)は関節リウマチの(RA)の治療薬であるメトトレキサートによって引き起こされます。半分はリンパ節に見られます。DLBCLが殆どで60%程度認められます。ホジキン病は12~25%程度認められます
No.12 : : 解答 3
No.13 : : 解答 4
No.14 : : 解答 4
甲状腺髄様癌はCEAとカルシトニンが高値を示します
No.15 : : 解答 4
メルケル細胞癌は表皮に存在するメルケル細胞に由来します。
病理所見は細胞質が少なく類円形細胞が索状配列を示します。病変部の60~80%にポリオーマウィルスが陽性となります。またクロモグラニンA、CK20に陽性となります。ハイ小細胞癌はCK20陰性という点で鑑別します。
No.16 : : 解答 3
E-cadherinは乳管癌と小葉癌をするのに用いられます。乳管癌では陽性となりますが、小葉癌では陰性となります。
No.17 : : 解答 4
No.18 : : 解答 3
Rosary like appearanceは数珠状態形態を示します。
No.19 : : 解答 4
No.20 : : 解答 1
その4 呼吸器解説
No.1 : : 解答 3
混合腺:舌下腺、顎下腺
No.2 : : 解答 4
No.3 : : 解答 4
No.4 : : 解答 2
No.5 : : 解答 1
No.6 : : 解答 4
No.7 : : 解答 1
No.8 : : 解答 4
No.9 : : 解答 5
No.10 : : 解答 2
No.11 : : 解答 5
No.12 : : 解答 1
No.13 : : 解答 3
軽度異形扁平上皮細胞は現在異常なしです。中等度異形扁平上皮細胞は判定区分“C”で6か月以内の再検査が必要となります。
No.14 : : 解答 4
No.15 : : 解答 1
No.16 : : 解答 1
No.17 : : 解答 2
No.18 : : 解答 3
No.19 : : 解答 5
No.20 : : 解答 5
その5 消化器解説
No.1 : : 解答 5
No.2 : : 解答 1
No.3 : : 解答 3
No.4 : : 解答 5
No.5 : : 解答 3
No.6 : : 解答 5
No.7 : : 解答 3
No.8 : : 解答 4
No.9 : : 解答 5
No.10 : : 解答 1
No.11 : : 解答 5
高分化肝細胞癌は細胞異型が軽度で、細胞質内に好酸性顆粒を認めます。またマロリー小体(PAS陽性)や脂肪空胞を認めます。
No.12 : : 解答 1
No.13 : : 解答 3
胆汁中の異形細胞は癌細胞と鑑別を要します。異形細胞はシート状で配列は規則正しく、核の極性や細胞質は保たれクロマチンは均等です。
No.14 : : 解答 ?
No.15 : : 解答 4
No.16 : : 解答 3
チモーゲン顆粒は膵臓の腺房細胞に認められます。
No.17 : : 解答 2
HPV関連中咽頭癌は2017年に独立しております
No.18 : : 解答 5
No.19 : : 解答 4
ピロリ感染の確認には尿素呼気試験が有用です
No.20 : : 解答 3
その6 婦人科解説
No.1 : : 解答 2
No.2 : : 解答 2
No.3 : : 解答 2
Hyaline body=硝子化小体でヨークサック腫瘍で認められる。
No.4 : : 解答 5
No.5 : : 解答 4
漿液性腺癌の腫瘍マーカーはCA125です。
・表層上皮性:CEA、Ca125
・性索間質性:エストロゲン
・胚細胞:AFP、HCG、SCC
・転移性:CEA、CA19-9
No.6 : : 解答 1
No.7 : : 解答 4
No.8 : : 解答 1
No.9 : : 解答 4
No.10 : : 解答 1
No.11 : : 解答 2
組織学的に90%以上を粘液性腫瘍と漿液性腫瘍が占める。日本では粘液性腫瘍が68%と多く認められるのだが、欧米では漿液性腫瘍が52%と多く認められる。
No.12 : : 解答 1
No.13 : : 解答 3
増殖期初期はきれいな背景に表層細胞と中層細胞が認められます。増殖後期と排卵期では表層細胞が主体となります分泌期と月経期は中層細胞が主体となります。
No.14 : : 解答 4
胞状奇胎20~30%は絨毛癌の原因となります。特に40歳以上はハイリスクです。エコー検査で血流豊富な腫瘍として認められます。
No.15 : : 解答 3
骨盤内炎症性疾患(PID)が女性の生殖器感染症で、下腹部痛、おりもの、不整出血を認めます。淋菌やクラミジアがその原因菌で感染しているパートナーから感染します。
No.16 : : 解答 3
No.17 : : 解答 1
No.18 : : 解答 5
子宮体癌のⅠ型とⅡ型の特徴
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Ⅰ型 |
Ⅱ型 |
組織型 |
類内膜腺癌 |
漿液性腺癌 明細胞癌 |
頻度 |
70% |
30% |
予後 |
良好 |
高悪性度 |
エストロゲン |
依存性 |
非依存性 |
No.19 : : 解答 5
平滑筋種は過長月経、過多月経、月経困難症をおこします。多発筋腫で腫大した子宮や巨大な筋腫は周囲の臓器を圧迫して排尿困難などの症状を引き起こします。エストロゲンが発生や増大に関与しており、閉経後に縮小することがあります。平滑筋種は悪性化することはありません。
No.20 : : 解答 4
N/C比は放射線治療や化学療法を行っても変化いたしません。
最後に
2020年度の細胞検査士認定試験 1次試験の過去問を回答してみました
自身は総論 18点、技術16点、その他13点、呼吸器点16点、婦人科16点でぼちぼちな点数でした。最新の知識の確認と力量のチェックが出来るため受験される方のみならず、指導される方も合格させるためのポイントを押さえるためにも定期的に過去問を解くことをお勧めいたします。
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