不規則抗体陽性者の輸血は「日本赤十字社 赤血球抗原情報検索システム」が有用である

2017年6月24日土曜日

検査システム 情報 輸血検査

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不規則抗体とは

ABO式血液型以外の血液型に対する抗体を不規則抗体と言います。

生まれつき抗体を有している場合や(IgM型)や輸血や妊娠などにより産生される場合(IgG型)があり0.2~4%の頻度で不規則抗体が検出されます。

不規則抗体陽性時患者(抗体を有する患者)にその抗原がある血液がある場合は溶血反応などの副作用が起こる可能性がありますし、血液型不適合妊娠の可能性の原因ともなってきます。

赤血球型検査(赤血球系検査)ガイドライン(改訂1版) (日本輸血細胞治療学会誌 60(6), 2014)では下記の様に記載されています
1)抗原陰性血の選択
2)臨床的意義のある不規則抗体を保有する患者(保有歴がある患者を含む)には、
抗原陰性血を選択し輸血する。

不規則抗体による輸血副作用を防ぐかつ事前時安全な血液製剤を確保するために不規則抗体スクリーニングが行われます

特に抗原陰性血(c, c, E, e)(Fyb)Kidd(Jka, Jkb)(Dia)(S)(Le)(M)に対しては陰性血が望ましいとされ

もし不規則抗体が陽性の場合は抗原陰性血の確保を行い、交差適合試験を行い適合であることを確認した後に払出しを行っております

時間的余裕がある場合は日赤に発注する際にその旨を記載するのですが、

時間外などの緊急輸血時には在庫にある製剤と交差適合試験を行い適合したものだけを払い出すという手法をとっていました

時間外出来る事なら不規則抗体陽性患者の輸血は勘弁してほしいところですけどね・・・

日本赤十字社 抗原検索システムが結構いいらしい

先日知ったのですが、「日本赤十字社 抗原検索システム」と言うものがあるみたいですね

使い方は製剤番号を入力するとその製剤の有している抗原を確認することが出来ます。
つまりある程度結果を予測出来た上で交差適合試験が行えるわけです
個人的感想としては、これまで緊急時に不規則抗体陽性かつ輸血が必要な場合に確保などに苦戦していましたが、事前におおまかな予測がついているため精神的余裕が違います。

ログインにはメールアドレスとパスワードが必要みたいです

知らなかった方やまだ等即していない施設の方は輸血担当者にお願いして

日本赤十字社 赤血球抗原情報検索システムを利用登録しておいた方が良いと思います

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