座位臥位で行う呼吸機能検査
肺活量検査では座位にて行うことが多いですが、時に座位になると横隔膜が下がり肺の伸展が容易となります。胸郭が伸展し、横隔膜や側腹筋の運動がより活発にもなりますため、座位にて測定することが多いです。一方、臥位の状態で腹部臓器による横隔膜への圧迫がりますが、時として臥位にて肺活量検査を行います
筋萎縮性側索硬化症(ALS)における呼吸筋機能検査
・呼吸機能検査
・横隔膜の電気生理学的な検査がある
ALSでは呼吸症状が出現する前から,呼吸筋機能低下が始まるため,定期的に検査を繰り返す必要がある.少なくとも3ヵ月毎の測定が各種ガイドラインで推奨されており,仰臥位FVC測定の有用性も報告されています
手順と評価方法
努力性肺活量(%FVC)を測定する
・予測肺活量と実測の肺活量から%VCを算出して評価する。
・値が80%以下になると拘束性換気障害とする。座位と臥位で差があるため両方測定する
筋萎縮性側索硬化症診療ガイドライン2013に記載される目安
1.努力性肺活量(%FVC)
・ルーチン検査.臥位での測定のほうが有用.
・球症状があると不正+確.正常でも呼吸機能正常とはいえない.
・80%未満で下記検査+をする.50%未満で+NPPV+開始.
・FVC<50%をカットオフとした場合、夜間の酸素飽和度が<90%となると報告している
フローボリューム曲線
・上気道閉塞(声帯麻痺など)がある場合,異常となる
注意点
・通常は坐位で測定するが,臥位での測定のほうが呼吸症状と相関するとの報告がある.
・球症状があると%FVCは不正確になり,%FVCが正常でも呼吸機能が正常とはいえない.%FVCが80%未満の場合はより詳細な検査が必要である.
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