座位臥位で行う呼吸機能検査の意義と評価基準

2022年12月24日土曜日

情報 生理検査

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座位臥位で行う呼吸機能検査


肺活量検査では座位にて行うことが多いですが、時に座位になると横隔膜が下がり肺の伸展が容易となります。胸郭が伸展し、横隔膜や側腹筋の運動がより活発にもなりますため、座位にて測定することが多いです。一方、臥位の状態で腹部臓器による横隔膜への圧迫がりますが、時として臥位にて肺活量検査を行います

筋萎縮性側索硬化症(ALS)における呼吸筋機能検査

・呼吸機能検査

・横隔膜の電気生理学的な検査がある

ALSでは呼吸症状が出現する前から,呼吸筋機能低下が始まるため,定期的に検査を繰り返す必要がある.少なくとも3ヵ月毎の測定が各種ガイドラインで推奨されており,仰臥位FVC測定の有用性も報告されています

手順と評価方法

努力性肺活量(%FVC)を測定する

・予測肺活量と実測の肺活量から%VCを算出して評価する。

・値が80%以下になると拘束性換気障害とする。座位と臥位で差があるため両方測定する

筋萎縮性側索硬化症診療ガイドライン2013に記載される目安

1.努力性肺活量(%FVC)

・ルーチン検査.臥位での測定のほうが有用.

・球症状があると不正+確.正常でも呼吸機能正常とはいえない.

・80%未満で下記検査+をする.50%未満で+NPPV+開始.

・FVC<50%をカットオフとした場合、夜間の酸素飽和度が<90%となると報告している

フローボリューム曲線

・上気道閉塞(声帯麻痺など)がある場合,異常となる

注意点

・通常は坐位で測定するが,臥位での測定のほうが呼吸症状と相関するとの報告がある.

・球症状があると%FVCは不正確になり,%FVCが正常でも呼吸機能が正常とはいえない.%FVCが80%未満の場合はより詳細な検査が必要である.

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