試薬の相関性 検討方法 考え方

2018年2月11日日曜日

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試薬の相関性

試薬の相関性を確認することは分析装置の変更や試薬の変更時に特に重要となります

試料:濃度段階の異なる検体が20から50検体
※ 理想としては直線性の範囲内で濃度段階の異なるもの各濃度段階のものが必要です
検討する日程が決まっているなら事前に準備しておきましょう
※ 施設規模によっては試料を得にくい場合があります。人工的に試料を調整する
場合もあり得ますがこの場合はマトリックスに注意しましょう

測定

試薬のセット、キャリブレーション、正確性試験、同時再現性試験、直線性試験が終わってから実施します

1)分析装置にて測定依頼入力を行う
2)試料分析の実施
※ 日内変動がある場合は一度にすべて測定するのではなく何度かに分けたほうが良い
※ 生化学分析装置(汎用分析器)では新旧試薬間でコンタミネーションが発生し、測定値が得られない場合があります。自施設で検討される場合は営業担当者に確認しておいた方がよいでしょう。(関東化学のアミラーゼ測定試薬G3からG7への変更時に起こりました)

データの処理




エクセル上では散布図とグラフを挿入します
グラフをクリックし“グラフのレイアウト”を選択するとグラフ上に回帰式と相関係数が表示されます


データの考え方

・散布図が直線的に並んでいるか確認します
・相関係数の評価を行います。
回帰式はy=ax+bで表示されますが、y=x 相関係数 r=1が最も理想的なのですがなかなかそうはいきません。分析機器や分析試薬の測定原理や試薬成分が異なります。これら要因によって回帰式に傾きやゲタをはいた状態・相関係数に傾きなどが発生します。相関係数はなるべく1に近ければ近いほど良いです。
・時々かけ離れた値を出す「はずれ値」がある。外れた場合は原因の究明が必要です
・あまりにも相関性が良くない場合は試薬の変更を止めるか臨床との話し合いが必要となり場合によっては分析装置か検査システム上で数式を組む必要があります。

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