精度管理とは

臨床検査を行なう検査施設においては、測定値が正しい結果になるように患者から検体を採取した時から検体の取扱いに様々な管理条件を設定し、測定機器のメンテナンスや測定手法の研鑽を行っています。このような測定結果が正しいものとなるように管理することを精度管理といいます。
※日本衛星検査所協会 HPより引用

精度管理には内部精度管理と外部精度管理があります。内部精度管理は管理試料を始業前等に行います。
外部精度管理は同一試料をそれぞれの施設で同時期に測定します。主に他施設との測定値の比較で分かりやすく言い換えればゴルフのニアピン対決みたいなものです。

主な内部精度管理
・日常業務での管理試料測定

主な外部精度管理
・日本医師会精度管理(9~10月)
・県医師会精度管理
・日本臨床検査技師会精度管理(6月)
・県技師会精度管理
・メーカーサーベイ
・CAPサーベイ


内部精度管理の考え方

1)実施タイミング:始業前、測定中、試薬交換時、キャリブレーション時、
メンテナンス後、機器トラブル対応の修理後、
データに疑問を感じた・指摘されたとき
考え方・対応: 基本的な対応は施設によって異なります。
・再検査で測定値が変わらないならブランク補正、それでも外れるなら
キャリブレーション・試薬交換を行います。
・3SDを外れる場合:コントロールの測定間違え(設置場所の間違え)でない場合ランプなどの機器トラブルの可能性がありますので、検体を測定してはいけないです。担当者に確認して、サブ機を使用しましょう。
・意外にやってしまいがちなのが“ロットの変更による表示値の変更です”キャリブレーターやコントロールのロットは確認しておきましょう。


外部精度管理の考え方

臨床検査を受ける患者にとって、どの医療機関で検査しても同じ検査結果が得られることが理想です。しかし検査施設で使われている機器類や分析のための試薬など、検査業務を行なうための環境や条件が必ずしも一定でないことから、同一の検査項目ごとに多少の差異があることは否めません。この問題を是正するという意味合いがあります。

準備:セル交換、キャリブレーション、酵素項目、脂質、濃度項目など
※自分の日本医師会精度管理対策の方法ですが10月頃測定を行わなければなりません
1か月前くらい、お盆明けくらいからから少しずつ準備をしておいた方が良いです
このため測定対象項目のキャリブレーションや不確かさなどの確認やセル交換を行っています。
対応:結果は2月ごろ送付されます。D判定がついた日には始末書を書かなければなりません。この結果が出るころはストレスで胃が痛くなります


日常的に外部精度管理に参加する方法

日本医師会や日臨技サーベイは基本的に有料です。日常的に外部精度管理をする方法としてはシスメックス社のコントロール(QAPなど)やバイオラッド社のコントロールを使用する事です。専用のサイトに施設の管理データを送ることで多施設との比較が可能となります。

今回は検体検査の話でしたが、病理細胞診や血液検査などでも外部精度管理があってフォトサーベイがこれに該当します。施設内のスタッフ間で判定が分かれますので目合わせしておくことも重要です。

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