臨床検査技師として海外で活躍する方法とおすすめの資格

2020年10月31日土曜日

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臨床検査技師として海外で活躍したい


海外で臨床検査技師として働く方法として青年海外協力隊等のボランティア団体で働く、
国際資格を取ってビザ取得後移住する、外資メーカーに入職して転勤する、留学してそのまま現地で資格を取得する方法があります。
自分はこの仕事に就くまで医療系資格があればどの国にでも働けると思っていましたが、実際は国ごとに医療資格制度が異なり国々で資格試験を受験する必要があります
臨床検査技師資格を利用して海外で活躍したいと思っていましたので国際細胞検査士資格を取得していましたが、資格だけではすぐに働けない国もありますし
国際的な資格試験も少なからず存在します

国外で働く場合の臨床検査関連資格

臨床検査技師として海外で働くための資格として
国細胞検査士とASCP資格が日本国内で取得可能です

国際細胞検査士とは


国際細胞検査士 [C.T.I.A.C. Cytotechnologist, The International Academy of Cytology)は
国際細胞学会が認定する国際細胞検査士資格(日本の細胞検査士資格取得後受験可能)があれば海外で細胞検査士として活躍することが可能です。
資格を取得後、海外の医療施設で働いた方もいます

ASCPとは

ASCPとはアメリカの臨床病理学会が設ける臨床検査技師資格制度です(※モダンメデイアより引用)

どうも生理検査やエコー検査が出来るのは日本だけみたいです。海外では別の独立した資格が必要になります
アメリカの場合州に関わらず履修科目や勤務年数によってTechnician、Technologistに分けられます
Technicianで700点、Technologistで725点以上のTOEICスコアが必要となります

Technician

短大や専門学校を卒業した方が対象となります
Technologist
学士号を有しているものが該当しますが、Technicianとして働いていても一定の経験年数を経ていたら受験可能となります

ASCP受験と資格取得の流れ

1:WESに登録し、WES Reference No.を取得する
2:WESでは書類に添付するドキュメント
  Academic Records Request Formがあるので、ダウンロードする
3:自分の出身校に、下記の書類作成をお願いする。
  - 英文成績証明書
  - 英文卒業証明書
  - Academic Records Request Form
  ASCPの受験条件によっては臨地実習証明書または就業証明書が必要になります
4:WES履修科目がアメリカ基準と一致するかチェック
5:WESの評価
6:ASCPが書類一式を審査(受験資格を得る)
7:ASCPと3ヶ月以内の日程で試験日を決める
8:一番近い受験会場で受験する
9:合格

海外で臨床検査技師として働く方法

オーストラリアで臨床検査技師として働く方法

オーストラリアと日本の臨床検査技師制度違いは
・日本では臨床検査技師は国家資格ですが、オーストラリアは国家資格ではなく、大学で関連する学士課程を取得、卒業すれば Hospital scientist として職に就くことが出来ます
・日本の検査技師のように心電図、脳波、腹部胸部 超音波等の生理機能検査は出来ません
日本で学位を取得した場合は、オーストラリアの臨床技師協会で審査を受けてオーストラリアの資格を得ることができます。

必要があればその分だけをオーストラリアの大学などで学べばOKですが英語力は技師協会登録の段階でIELTS7.0以上が必要です。
研修留学という別の形でオーストラリアに来て働く方法がありますいています。
その大学病院が留学生として受け入れ、実際の業務にあたりながらオーストラリアの検査実務を勉強するという形で受け入れ先にて評価されてそのまま就労する人もいます。
大学に学部留学してMedical Laboratory Scientistで学位を取り、現地の協会に登録をすればオーストラリアで就職可能で政府の出す職業リスト(SOL)にも載っています。
オーストラリアはSOLに載っていない職種で外国人がビジネスビザや永住権は申請出来ません。Medical Laboratory Scientistであれば永住権も申請出来ます。

青年海外協力隊で働く方法

青年海外協力隊は、日本国政府が行う政府開発援助 (ODA) の一環として、外務省所管の独立行政法人国際協力機構 (JICA) が実施する海外ボランティア派遣制度です。
募集分野には農林水産、人的資源、保険・医療などがあり、さらに120以上もの職種に分かれている。2019年9月末現在までに92ヶ国、計45,294名の隊員が派遣されています。
※Wikipediaより引用
青年海外協力隊HPに臨床検査技師の案件が時々乗っています
http://www.jocv-info.jica.go.jp

東ティモールやモザンビークでの勤務募集がありました

資格条件等
[免許]:(臨床検査技師)
[学歴]:(大卒) 備考:大学での指導のため修士尚歓迎
[経験]:(実務経験)3年以上 備考:実習も指導・監督するため
その他:細胞病理学が教えられること

ガボン国立輸血センター勤務

同センターにおける医療従事者の知識・技術力などは一定水準にあるものの、血液製剤安全性の確保や更なる検査の信頼性向上が望まれている。
特に、同センターの臨床検査技師の技術向上は、同国における輸血医療全体の質の向上を高める上で極めて重要である
資格条件等
[免許]:(臨床検査技師)
[学歴]:(専門学校卒) 備考:専門知識・技術が求められる
[経験]:(実務経験)3年以上 備考:輸血検査の経験があると尚良い
※青年海外協力隊HPより引用

特定非営利活動法人ジャパンハートで働く方法

特定非営利活動法人ジャパンハート(Japan Heart)は、発展途上国を中心に活動する日本の国際医療ボランティア団体、特定非営利活動法人(NPO法人)です。 
日本国内の複数の企業から経済的な支援を受け、活動しています。
※Wikipediaより引用
特定非営利活動法人ジャパンハートHP(https://partner.jica.go.jp/PartnerHome)臨床検査技師の案件が時々乗っています
・検査の効率や精度の向上のための助言
・現地人検査技師に対する指導
・各種血液検査、尿検査、感染症検査(グラム染色等)、生理学検査等の施行
・ジャパンハートこども医療センターの連携先の公立病院の検査室との連携強化
・検査機器の保守管理や日常業務に関するサポート
・その他現地医療活動に関する業務
自身の適性・希望に合わせた業務を行って頂きます。
※現在、現地人検査技師はいませんが、今後は現地人検査技師を雇用し、教育をかねて活動していただければと考えています。
必要な語学力:最低限の日常コミュニケーション 英語/クメール語

必要な技術資格

臨床検査技師国家資格
類似業務経験年数 臨床経験1年以上
青年海外協力隊経験 不問
その他
・心身ともに健康である人
・当団体の目的・事業に賛同している方
・基本的なPCスキル(Word, Excel, PowerPoint)
・協調性を大切にし、現地スタッフと積極的にコミュニケーションをとれる方

協力隊の任期は通常2年間であるため、限られた時間・予算内での活動を有意義なものにするためには、医学的知識・技術も必要である。
それ以上に的確な判断能力・決断力・実行力・臨機応変な対応、精神的な強さ、異文化に対する適応能力などが必要とされます
専門教育を受けた人材が非常に少なく、特に地方の病院では検査結果の「正しさ」を保つための精度管理がまだまだ浸透していません。
数年前まで正しさを確かめるために必要な試料も、機械自体も無い環境だったのですからこれは仕方の無いことかもしれません
一緒に仕事をしてきて彼らに足りないと感じたことは、知識や技術はもちろんですがそれ以前に、なぜ正しい結果を返さなければならないか
間違った結果を返すことがどんな影響を及ぼすのかという認識や責任感です

英国で細胞検査士として働く方法

英国において医療従事者として勤務するには、nhs(national health service)の定める各専門資格が必要で細胞検査士(cytoscreener)のポジションに関しても国際資格(ISC)のみでは不十分です。
nhscsp certificate in cervical cytologyのライセンス取得が義務付けられています。
ヨーロッパ・アメリカなど多くの国では、cytoscreenerの資格取得にあたり、日本のように臨床検査技師の資格がある必要はなく、nhs(national health service)の資格をもつ者、cytoscreenerの資格だけをもつ者が業務を担っています。
病理全般の仕事を担う資格はbms(biomedical scientist)ですがbmsはバイオ・メディカルの技術者として専門性が高いものの、日本の臨床検査技師のように生理系検査を行うことはしません。
bmsの登録をする場合、教育内容・資格の許容範囲・英語力の証明(toeic810点以上)などの英訳された公式文書を提出し、それがbmsに同等もしくは十分だと判断されて初めて英国内でbmsとして業務に就くことができるようです。
不十分な場合には、その不足分野に対して、英国内でトレーニングまたは教育を受ける必要があります。
事実、bmsを取得している方が、給与も高く、業務内容も広くなります。

bms受験資格及び条件

以下の事項が証明できる文書
・ 少なくとも5,000症例(診断対象となる症例、教材でないこと)の診断経験があること
・細胞診断を担う病院・ラボ等で2年以上の就業経験があること
・勤務した医療機関が取り扱う年間症例数、そのうち自分が担当になった症例数
・大学またはその他の関連する全ての教育内容の詳細及び、免許・資格の詳細とコピー
・前雇用者の個人宛て連絡先(電話・住所・fax)及び、自分の能力を証明できる方からの推薦書
英文にてnhscsp本部に申請し認められれば、基本的には特別なコースなどを受講しなくても受験することができます(試験は年に5・6回程行われます)
受験料パーソナルチェック(個人小切手)で65ポンド(およそ12000円)
※細胞検査士会より引用

さいごに

臨床検査技師として海外で活躍する場合大卒以上の学歴は必須です。
海外勤務で有利になる認定資格として
・国際細胞検査士
・ASCP
この二つの資格は必要です
海外で活躍しなくとも国際的な水準を満たした人材であるという証明になりますので受験しても損はありません
行先での言語スキルは当然求められるのでTOEIC等の会話スキルは身に着けておきましょう

現地の臨床検査技師教育のためにもPCスキルも当然ですが要求されます
日本でも要求されるスキルあどこに行っても必要であることを認識しておかねばなりません
自分も勤務先がクビになったら海外で働こうと思い情報収集をしています
また情報が入りました随時更新していきます

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