サルゾスルファビシリン製剤投与患者における臨床検査値への影響

2021年1月24日日曜日

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サルゾスルファビシリンが検査結果に影響を出す事があります


サルゾスルファビシリンないし5-アミノサリチル酸及びスルファジンは、NADP(H)を使用した340nm付近の紫外吸光度測定に干渉する可能性があり、
検査方法によっては検査結果に影響が出ることが報告されております

サラゾスルファピリジンとは

サラゾスルファピリジンは腸の炎症をしずめる薬で潰瘍性大腸炎やクローン病に用います。 
免疫調節作用により、関節リウマチの免疫異常を正常に近づけて炎症症状をやわらげます。
関節リウマチの治療に用いられ腸溶錠が関節リウマチに適応します。
関節リウマチ、潰瘍性大腸炎等に対して使用されるサラゾスルファピリジン(別名:スルファサラジン)は、
血液障害や肝機能障害等の副作用の予防のため、定期的な血液学的検査、肝機能検査、腎機能検査を必要とする薬です。

サラゾスルファピリジンの商品名(会社名)



腸溶錠

・アザルフィジンEN錠250mg/500mg(ファイザー株式会社)
・ソアレジン錠250mg(大洋薬品工業株式会社)
・サフィルジンEN錠500(シオノケミカル株式会社)
・アザスルファン腸溶錠500mg(長生堂製薬株式会社)

・サラゾピリン錠500mg(ファイザー株式会社)
・スラマ錠500mg(日医工ファーマ株式会社)
・ラノフェン錠(大正薬品工業株式会社)
・サラゾスルファピリジン錠500mg「タイ ヨー」(大洋薬品工業株式会社)

坐剤

・サラゾピリン坐剤500mg(ファイザー株式会社)

サラゾスルファピリジンの重大な副作用

サラゾスルファピリジンの副作用として
再生不良性貧血、汎血球減少症、無顆粒球症、血小板減少、貧血、播種性血管内凝固症候群(DIC)があらわれることがあるので、観察を十分に行
い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うことが重要です。
劇症肝炎、肝炎、肝機能障害、黄疸、AST(GOT)、ALT(GPT)の著しい上昇等を伴う肝炎、肝機能障害、黄疸があらわれることがあります。
また、肝不全、劇症肝炎に至るおそれがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うことが必要です。
製剤添付文書の「重要な基本的注意」および「重大な副作用」において注意喚起されています。しかし最近の副作用報告において、添付文書にて注意喚起のあるタイミングで臨床検査等を実施しなかった為に重篤化したと思われる副作用症例が散見されています(「典型的な症例」参照)。本剤投与にあたっ
ては、添付文書に記載されたタイミングで臨床検査を実施してください。
※ 出典https://www.pmda.go.jp/files/000144640.pdf

サルゾスルファビシリン製剤投与患者における臨床検査値への影響


サルゾスルファビシリン製剤投与患者における臨床検査値への影響が報告されております
本製剤投与中の患者においてALT、AST、GLDH、血中アンモニア、血中チロキシン、グルコース等の測定値が見かけ上、上昇/減少する事例があるため
検査結果の解釈は慎重に行う必要がります
投与患者の検査において結果に疑問を感じた場合は、臨床所見や他の臨床検査データを踏まえたうえで総合的に判断することが重要となります
製剤添付文章に記載されておりましたので一部引用させていただきます

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