水疱性類天疱瘡とは
天疱瘡とは
天疱瘡は表皮細胞間にある細胞接着分子に対する抗表皮細胞間抗体(主にデスモグレイン1抗体・デスモグレイン3抗体)による水疱性疾患病理組織学的に表皮細胞間の接着が障害される結果
・表皮内水疱形成
・表皮細胞膜表面に対する自己抗体の皮膚組織に沈着(血中に認められる)
類天疱瘡とは
類天疱瘡は水疱性類天疱瘡、粘膜類天疱瘡、後天性表皮水疱症に大別されます。後天性表皮水疱症は水疱性類天疱瘡と臨床症状が類似しており、病理学的的に両疾患を鑑別することは困難で同一の疾病として取り扱います。抗BP180抗体測定の有用性
自己免疫性水疱症(天疱瘡・水疱性類天疱瘡)の天疱瘡は表皮細胞間にある細胞接着分子に対する抗表皮細胞間抗体(主にデスモグレイン1・デスモグレイン3抗体)による水疱性疾患です。一方水疱性類天疱瘡は表皮基底膜部にあるヘミデスモソーム構成蛋白に対する抗表皮基底膜部抗体(抗BP180抗体)による水疱性疾患です。上記疾患の鑑別診断は、これら3種類の自己抗体(デスモグレイン1・デスモグレイン3抗体、抗BP180抗体)の評価が有用で水疱性類天疱瘡の診断補助、重症度判定、治療経過観察に有用です
抗BP180抗体測定試薬
試薬名 |
製造元 |
原理 |
抗表皮自己抗体検出キット「FR」 |
富士レビオ株式会社 |
FR法 |
MBL |
CLIA |
算定上の注意点
・抗デスモグレイン1抗体、抗デスモグレイン3抗体及び抗BP180-NC16a抗体同時測定は、天疱瘡または水疱性類天疱瘡が疑われる患者であって、間接蛍光抗体法(IF法)により鑑別診断を目的として測定した場合に算定できる。なお、天疱瘡についての鑑別診断目的の対象患者は、厚生省特定疾患調査研究事業稀少難治性疾患に関する調査研究班による「天疱瘡診断基準」により、天疱瘡が強く疑われる患者とする。・2.天疱瘡または水疱性類天疱瘡の鑑別診断の目的で、本検査と抗デスモグレイン3抗体または抗BP180-NC16a抗体または抗デスモグレイン1抗体を併せて測定した場合は、主たるもののみ算定する。
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