アミロイドとは
アミロイドとはアミロイド原繊維からなる糖タンパクで複屈折性を持ちます。
アミロイドーシスは線維状蛋白であるアミロイド細線維が細胞外へ沈着する疾患の総称です。臨床的には複数の内臓器官や末梢神経などが障害される全身性アミロイドーシスと一器官または臓器の局所にアミロイド沈着が起こる限局性アミロイドーシスに大別されます。生命予後に大きな影響を与えるのは前者の全身性アミロイドーシスであり、限局性アミロイドーシスの大部分は良性な疾患です。脳アミロイドーシスはアルツハイマー病に代表される認知症を引き起こすため、厄介な疾患です。
コンゴーレッド染色手順
※武藤科学HPより引用
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(過マンガン酸処理なし) |
(過マンガン酸処理あり) |
作用 |
染色液 |
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酸化 |
0.1%KMnO4 |
5%KMnO4+0.3%硫酸 |
還元 |
シュウ酸 |
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染色 |
フェノールコンゴーレッド液 |
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核染色 |
マイヤーのヘマトキシリン |
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色だし |
水洗 |
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分別 |
アンモニアアルコール |
染色性
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普通顕微鏡 |
偏光顕微鏡 |
蛍光顕微鏡 |
アミロイド |
赤 |
白―黄緑蛍光 |
赤 |
核 |
青紫 |
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DFS(ダイレクトファーストスカーレット)染色手順
※武藤科学HPより引用
2)DFS液
3)水洗
4)ヘマトキシリン液
5)水洗・色だし
6)脱水・透徹・封
コンゴーレッドとDFS染色の使い分け
コンゴー赤染色と比較してDFS染色では“共染が少なく分別が簡単でムラになりにくい“ ”特に皮膚アミロイドではCongo-red染色では強い陽性像が得られに“といった差異が認められる 過マンガン酸処理の有無による染色性の違い
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原発性アミロイド(AL) |
続発性アミロイド(AA) |
過マンガン処理(-) |
+ |
+ |
過マンガン処理(+) |
染色性の低下 (消失なし) |
(-) |
続発性アミロイド(AA)は染色されない
1)AL(原発性アミロイドーシス):クローン性免疫グロブリン軽鎖の後天性過剰発現が原因
・骨髄の形質細胞異常症を基盤に発生(10-20%)
・年間発生率は約3〜5/100万人(最も頻度が高い)。
2)AF(家族性アミロイドーシス):トランスサイレチン[TTR]をコードする変異遺伝子の遺伝が原因
3)ATTRw:野生型TTR (wild-type ATTR)のミスフォールディングと凝集が原因
4)AA(続発性アミロイドーシス):急性期反応物質である血清アミロイドAの凝集が原因
アミロイドーシスの治療
病型により異なりますが、その原則は体内におけるアミロイド前駆蛋白の産生を停止することです。具体的には原発性AL型では基礎疾患である形質細胞異常症を化学療法で治療します。 引用
※日本アミロイドーシス学会より引用※MSDマニュアルより引用
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