RTP検査データの見方
プレアルブミン
(P-Alb)
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レチノール結合蛋白
(RBP)
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トランスフェリン
(TF)
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合成
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肝
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肝
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肝
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半減期
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2日
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0.5日
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7日
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増加する
疾患
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腎障害
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腎不全
脂肪肝
高脂血症
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慢性鉄結合性貧血
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低下する
疾患
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肝硬変
甲状腺機能亢進症
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慢性感染症
鉄欠乏性貧血
ネフローゼ
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RTPは各種病態にも影響されるため、栄養指標として利用する場合には各種疾患の有無を考慮する必要がある。
栄養状態をより正確に反映するためにRTPとCRPを同時に測定することで、血中のアルブミンを単独で測定した時よりも早期に栄養状態の改善が可能になったと報告されている
術後CRPは毎回測定し、RTPは2回に一回測定することが望ましい。経口で栄養摂取ができるようになった患者は、CRPが陰性かつRTPが術後3日以内に基準範囲内に戻れば、
栄養状態が改善されたと判断して患者を退院させることが可能になる。
プレアルブミンは15以下で栄養不良のリスクがあるとされ測定例としては
1) 外傷患者 : 治療後3日目以降の回復状態を経過観察する
2) 慢性腎不全 : 食事制限され、エネルギーが不足し蛋白異化を
起こしやすい状態のため栄養アセスメントが必要
術後3日目をピークに半減期の短いRTPが最低値をとり術後経過が良ければPTPは基準範囲に戻る
ALBとRTPの感度、特異度
ALBとRTPの感度、特異度の比較すると
“引用 二村明彦、東口高志.栄養サポートチーム(NST)におけるRapid
Turnover Protein(RTP)測定の有用性.静脈経腸栄養Vol.24 No24 2009”
栄養指標として、急性期症例ではTTRが最も信頼度が高く
慢性期症例の特異度にはRTPとALBに差はなく感度においてRTPが高い傾向を認めた
ALBとRTPの有効度の比較した場合
急性期症例では、ALBに比べRTPの有効性が高く、特にTTRの感度、特異度が高いが
慢性期症例ではALBに比べRTPが高い有効性であったが、RTPでの差は認められなかったと報告している
まとめ
手術前後の中心静脈注射適用の検査または 効能判定の検討に際してのみ算定可能であるので栄養状態評価のためのRTP測定を検討するのは有用である
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